2017年11月に突然居なくなってしまった彼は、二度と私の前に現れることは無いと心の中で自分に言い聞かせ、何年も待ちながら自分の気持ちの整理を着けていた。 決してネガティブではなく、そうしないと自分で自分を支えることが出来ないからだ。 人間は何と弱い生き物であろう。 一緒に生きていくと決めたのにも関わらず、誓ったにも関わらず、センチメンタルに浸りたいのは女だからである。 2023年某日、頭の中で不倫という形を一変させる「○○妻」の主題歌が、頭の中で大音量で鳴り響く。 絶望的と思えるような曲の、歌詞に入り込んだ世界にどっぷりと浸って「あなたの声が聞きたい」唐突にLINEで彼に伝えた。 もう随分聞いていない彼の声。 酷く落ち込みが激しいのが伝わる様な低い声。 音や映像で読み取れてしまう自分がただただ苦しかった。 最近自分は強迫性神経○ではなかろうかと頭を過り、更に神経を磨り減らしていたのが何と愚かなんだろうと感じる。 ボロボロになりながらまだ「愛している」と言って貰えるだけ幸せ者である。 男性は日々戦場で戦っている。血の流さない戦場。あの曲…まさにこの世の終わりを彷彿とさせる。 ならばこの世の終わりを誰と居るか、誰と生きて行きたいか。 そう考えても良いのではないか。 この話の落ちは…あの曲を彼にシェアすると酷く感動していたこと。 そうじゃないんだけどな。 最初に会った時に夜逃げ同然で来た私を彼は覚えている。 もっと感動的なドラマ制作を女は望んでいる。 頑張ってくだされ🏁 癒羽(ゆあ)
